本当にあったビジネス法則の話(2)〜おむつ替えとホフスタッターの法則〜

こんにちは。

昨日耳鼻科に行ったら、ライトに「カメラを鼻から入れますね~♪」と言われて、軽くびびった岡安です。

病状は思ったより軽く、普通に働いております。

さて、「本当にあったビジネス法則の話」の第2話目ということで、今日はあまり耳慣れない法則についてご紹介します。

その名もホフスタッターの法則です。

ホフスタッター

何となく語呂がいいですよね、ホフスタッター。

このシリーズでは、なるべくギャップが生まれるようなタイトルと内容になることを心掛けたいと思っていたのですが、法則のマイナーさ加減とその名前のインパクトから、ギャップもなにもあったものではありません。

なぜ、2回目に持ってきたのか、自分。

 

さて、気を取り直して、このインパクトのある法則とおむつ替えの関連性について、説明していきましょう。

 

思ったよりも大変なおむつ替え

 

皆さんはおむつ替えをされたことはありますか?

わたしは、絶賛育児中でもありますので、まだ下の子供のおむつ替えなどにも日々いそしんでおります。

育児をする前にはなめていたおむつ替えですが、実際やってみると、

「おむつ替えって思ったより大変だよね~」

ということを実感できること請け合いです。

具体的には、

  • まず赤ちゃんはじっとしていないので、脱がせるのも大変
  • 気を抜くと排せつ物が服や布団などについてしまう
  • 赤ちゃんが排せつ物を触ったりもする
  • 突然上方に移動して頭をぶつけて泣き出すこともある
  • 寝返りをやめてくれない
  • おしりふきシートなどを用意せずにおむつ替えを始めてしまい、身動きが取れなくなって詰む
  • 新しいおむつをはかせようとして、片足を入れて、もう一方の足を入れようとしている間に、はかせた片足を抜く(エンドレス)
  • ズボンでもはかせる間に脱いでしまうエンドレスな現象が起こる
  • きちんとはかせていないと、漏れて大変なことに。。

といったことが起こるのです。

さらに、赤ちゃんから幼児になっていく過程で、その動きのダイナミックさに磨きがかかり、どんどん大変になっていきます。

思ったよりも面倒なので、気分が乗らないときは、おむつがパンパンなのに気づかないふりをして、奥さんに押し付けるのもやむなしです。

 

で、法則はどこにいったの?

はい、今回は引っ張らずに行きましょう。

今回ご紹介する「ホフスタッターの法則」は、ダグラス・リチャード・ホフスタッターという認知科学・計算機科学を専門とするアメリカの学者さんが、自著の『ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環』の中で述べている法則です。

そのまま日本語訳を引用すると、

「いつでも予測以上の時間がかかるものである — ホフスタッターの法則を計算に入れても」

という法則です。

この一文自体が、意味をループさせるような構造になっているものなので、少しわかりづらいですが、要は、

「何かの作業や業務は、余裕を持って見積っても、さらに時間がかかるものである」

ということですね。

このホフスタッターの法則は、主にシステム開発に関わる人が引用する法則です。

システム開発の現場では、当初の見積より長い開発期間が必要になることも多く、その分野に携わっている人は実感を込めてこの法則を使っているのではないでしょうか。

 

おむつ替えとの関係は?

経験する前は、たかがおむつ替えなどと軽く考えていたのですが、実際にやってみると想像していたのと異なる要素に邪魔をされて、予定通りには行かないものだと実感しました。

これぞまさに、「ホフスタッターの法則」ですよね、というお話。

 

この法則はビジネス上で使える法則ですか?

まぁ、ある意味当たり前のことを言っている法則ですので、そのまま何かに使えるというものではありませんが、仕事をする上での心構えの一つとしては、押さえておいた方がよい法則といえるでしょう。

おむつ替えの例でもわかる通り、想定しているタスクとは異なる要因によって、仕事の進行が妨げられることが多いのが現実です。

特に初めて行う作業の場合には、想定していないことがたくさん起こるものですし、優先度の高い業務が割り込んでくることもあります。

ですので、納期をお客様や上司に答えるような場面では、ある程度余裕をもって、回答するというようなことを行うのが無難だといえます。

ただし、余裕を持ちすぎると、例えばシステム開発のコンペなどでは、ライバルに納期の面で負けてしまうといったことも考えられますので、さじ加減が必要です。

細かいタスクレベルでバッファを持たせてしまうと、トータルで納期が2倍になってしまうなんてことにもなりかねませんので、大きなくくりでバッファを持たせることなど、経験を積みながら適切な余裕率のようなものを仕事に持たせていくというような考え方を身に着けていけるとよいのではないでしょうか?

 

今回はあまり聞きなれないであろうホフスタッターの法則についてお届けしましたが、いかがでしたでしょうか。

このシリーズは、当面週1くらいのペースで、続きます。
(週1というのが無理のないペースと考えていますが、ホフスタッターの法則が発動して、2週間に1度くらいのペースになるかもしれません)

 

ではでは。

 

 

この記事を書いた人

岡安裕一